マチネ開放企画 Vol.4 オスカー・ワイルド原作 「サロメ」ギリシャ公演

本報告書は2004 8/31-9/6 ギリシャ・ケファロニア島リクスーリ市立劇場でのエデュケーションプログラム Vol.4オスカー・ワイルド原作 「サロメ」ギリシャ公演の報告書です。以下にその詳細を記し、今後の参考、指針にして頂ければ幸いです

2003年11月に行いましたエデュケーションプログラムVol.2「サロメ」に参加していただきました私立女子聖学院高校と神奈川県立横浜緑ヶ丘高校へ、プログラムVol.2終了後、ギリシャ公演という形でのエデュケーションプログラムへの参加をお願いいたしました。Vol.2「サロメ」がラフカディオ・ハーンセンター(日希友好センター)五十嵐顕男氏との共同公演としての了承を得、受け入れ側が確定したことによるお願いでした。2003年12月に両校顧問の先生方にまずお話をし、慎重に学校側の了承を取り付け、1月に前公演に参加した生徒さんに打診、全員が新高校3年生で進学希望だったため、参加の是非を本人の選択に任せました。3月参加者が確定し、改めて両校の責任者の了承を得、引き続き作曲家-亀岡夏海さんの参加を確認し実現に至りました。
尚、本企画は在ギリシャ日本大使館主催のJapan月間2004承認事業です。

ギリシャ・ケファロニア島リクスーリ市立劇場



9/2
21.30
リクスーリ市立劇場 観客動員数300名
招聘
ギリシャ・ケファロニア島リクスーリ市 ラフカディオ・ハーンセンター

演出 田辺久弥(ルームルーデンス)
翻訳 日夏耿之介
照明 橋本剛
舞踊指導 鶴山欣也 (舞踏工房-若衆)
楽器提供 トビウオリアキ
  平島聡
衣裳協力 日本ろう者劇団
舞台監督 羽田勝博 (プレビュー公演のみ)
  大根田真人 (ルームルーデンス)
制作 棟方絵夢 (ルームルーデンス)
  村松真理子 (ルームルーデンス)
  由利谷薫
  渡部朋子

サロメ 柿澤亜友美 神奈川県立横浜緑ヶ丘高校
ヨハネ 青山のぞみ 私立女子聖学院
サロメのコロス 赤迫沙喜 私立女子聖学院
  中澤友佳 神奈川県立横浜緑ヶ丘高校
  緒方麻衣 神奈川県立横浜緑ヶ丘高校
ヨハネのコロス 奥本聡 神奈川県立横浜緑ヶ丘高校
  棚橋俊輝 神奈川県立横浜緑ヶ丘高校
若きスリヤ人 荒野咲 私立女子聖学院
ヘロデヤの恃憧 高木菜緒 神奈川県立横浜緑ヶ丘高校
グラス・レディー 松原桃子 私立女子聖学院
作曲・演奏 亀岡夏海  

 本公演の最大の問題点はすばり「資金」でした。前代未聞、前例がないと言う形容詞がつく企画でしたが海外公演という視点から見れば1つの作品チームが海外で公演をすると言うこと自体はそれほど珍しいことではありません。しかし、高校生のみでチームが編成されていることは後に在ギリシャ日本大使館文化担当官の北川さんもおっしゃっていましたがやはり前代未聞、前例がない企画でした。
 オリンピックとパラリンピックの間、正にオリンピック期間であること、主催者が政府組織或いは公的機関ではないこと等現実にはマイナスに働く要素に満ちていました。実際何度も企画の見直し、或いは中止も視野に入れた話し合いが持たれましたが前代未聞、前例がないことを実現することが生徒さんの未来を作る力を最大限に引き出す、この一点の説得力に勝るものはありませんでした。
 また参加した生徒が全員新3年生であり、進学志望と言うこともあり参加の意志が確定した3月に今後の稽古日程の協議を行い、4月から8月まで月一回、渡航前一週間全日という前作の稽古にも増して厳しい稽古日程で望まざるおえませんでした。
 4月から稽古を始めたものの1人今後のことを鑑み辞退を申し出て、さらに1人参加の最終決定を改めて待って欲しいという状態でスタートしましたが幸いにも両者とも数日をかけて再考して頂き再び参加の意思を確認いたしました。
 6月の段階で受け入れを表明していたギリシャ・エレフシナ市の演劇祭「アイスキュロス2004」がオリンピックの影響で中止という連絡が入り急遽ラフカディオ・ハーンセンターが受け入れ先を捜した所イオニア海最大の島、ケファロニア島の第2都市リクスーリが当地の高校生との交流を条件に受け入れを受諾いたしました。ただしリクスーリ側の要望でプロの俳優の出演を控えて欲しい旨を了解し、エデュケーションプログラムの基本ルールを曲げ、出演者は全て高校生にした次第です。この様な中、劇場も野外から屋内の変更など演出に与える影響も大きく、演出プランが二転三転したのも事実です。
 さらに7月に入り渡航に関する具体的な費用が割り出せるようになり、その額の大きさに両校顧問の先生はじめ一同途方に暮れました。
本企画は結局学校側の了承、生徒側の了承が取れたのは最終的には本年3月です。その為国際交流基金、或いは文化庁の芸術振興基金など芸術の国際交流に対する助成金申請は年度の締切を終え申請出来ない状況にありました。また草の根市民交流に対する国際交流基金も対象団体とはなりえず全て自費で行かなくてはならない状況だったわけです。両校並びに各御家庭にも最大限の努力をして頂きましたが、200万円を自力で集めなければならず、協議の結果プレビュー公演を行うこと、T-シャツの物販を行うこと、OB.OG中心に寄付をお願いすること、以上3点を中心に精力的にアプローチする制作体制を固めていきました。
 プレビュー公演は当初横浜と北区、2カ所で行う予定でしたが諸般の事情により横浜のBANKArt1929ホール一カ所で8/29に行うことになりました。T-シャツは緑ヶ丘の高橋先生デザインのものが100枚、ルーデンスの田辺デザインのものが100枚の計200枚制作しました。寄付に関しましても両校併せて200通を越える御案内を郵送し、また高校演劇に関する集まり、ワークショップや講習会を丹念にまわり、直接壇上でご説明させて頂き、協力を訴え続けました。
 7/31緑ヶ丘高校で記者会見が行われ、ラストシーンを中庭で上演いたしました。翌8/1読売新聞と神奈川新聞の県内版に写真付きで紹介されました。
 8/15にBANKArt1929ホールが企画のダブルブッキングをするというミスが発覚し、企画提出の後発であった本企画の公演場所が1929ホールから約200M離れた1929馬車道ホールに変更になりました。公演場所変更に際し、制作全員協議の結果、変更への謝罪も含め今一度御案内をするチャンスと捉え、改めてプレビュー公演の御案内をさせて頂くと共にプレビュー公演の追加公演を決定しました。
 ケファロニアとの今後の展開も考慮した上で舞台装置として雛人形と雛壇を用意することになり、横浜は保土ヶ谷にある立江寺での人形供養に参加させて頂き雛人形を十数体確保し、さらに(社)日本人形協会様から新品の雛壇と雛人形を一式頂戴いたしました。この雛人形と雛壇はギリシャ公演終了後リクスーリに寄贈し、公演が行われましたリクスーリ市立劇場のロビーに飾って参りました。尚立江寺で頂いた雛人形は当地の高校生との交流の際、1人づつプレゼントいたしました。
 8/22からの連続稽古当日に寄付とT-シャツの売上が80万円を突破し、8/27に100万円を突破しました。しかしプレビュー公演の収益見込みは一番低い予想で60万だったため、プレビュー公演直前まで約40万円不足という状態で本番に望みました。
 各回200人収容に対応出来るように客席を考えましたが実際はマチネ120名、ソワレ100名の皆様に来て頂きました。約30名の関係者にボランティアとして舞台・客席づくり、お客様の誘導、休憩時間が全くない俳優の食事、T-シャツの販売、寄付の受付、ケファロニアの紹介など当日仕込み、ゲネプロ、マチネ、ソワレというプロでも大変な公演を助けて頂きました。
 そして週末にかけての沢山の寄付、約190枚というT-シャツ販売、そしてプレビュー公演終了後のお客様からの寄付を合わせまして、公演終了後総予算¥4.475.000を集めたことが判明いたしました。

ギリシャ公演の経過については女子聖学院顧問、筑田先生の公演日記を添付いたしますのでそちらを参照下さい。

なお合同稽古の日程は以下の通りです

4/18(緑ヶ丘)5/9(緑ヶ丘)5/15(聖学院)6/19(聖学院)7/31(緑ヶ丘)8/15(緑ヶ丘)8/16(緑ヶ丘)8/22(緑ヶ丘)8/23(緑ヶ丘) 8/24(緑ヶ丘)8/25(聖学院)8/26(聖学院)8/2(緑ヶ丘)8/28(緑ヶ丘)

ユダヤの王ヘデロの寵愛を一身に受けている義理の娘サロメは、幽閉されている預言者ヨハネに好意を寄せ、禁衛軍の軍長ナラボーに古井戸からヨハネを引き出させるが自分の魅力に屈せず相手にされなかった。サロメにひかれているヘロデ王は何でも褒美を与えるとサロメに舞を望み、それを聞き入れたサロメは月光のもと7枚のベールを一枚づつ脱ぎ最後は全裸となる妖艶な踊りを披露する。サロメは褒美に預言者の首を望み、血の滴る生首にキスをする。異様な光景を見たヘロデは兵士達にサロメを殺させる。 19世紀末の世紀末文学を代表するオスカーワイルドの傑作戯曲。資本主義社会の悪徳を一心にサロメに投影させた退廃と幻想に彩られた珠玉の名作。

ルームルーデンス 演出 田辺久弥


9/5アテネ空港で皆を送ってラフカディオハーンセンターの五十嵐さんの自宅に一泊した後、ルーマニアに行きました。ルーマニアはもう秋でした。9/8の早朝に戻ってきましたがその時の気温は11度でした。その後ろう者劇団の手話狂言のサポートにまわり、チケットの振り替えなどでろう者劇団が帰る13日に同行して帰れず、16日のアリタリア-ミラノ経由となったのでそれまでエーゲ海のロードス島にいました。対岸がトルコのマルマリスでワンデイトリップで一日トルコにいました。とても暑かったです。湿度はないのですが多分35度は超えていたと思います。今私は日本に戻ってきて、やたら判子が増えたパスポートを引き出しにしまいました。
いつもは経費を抑えるために余分な日程など一日としてない強行軍で海外公演をこなします。みんなが突破したあの日程をこなすわけですが今回私は途中のルーマニアと最後のロードスとトルコに行き、改めてギリシャを見つめ直したように思います。学生の皆にはアメリカ圏の価値観だけではなく、英語以外の言語を駆使している国から世界を見つめるという視点を持ってもらいたかった。その意味で「私」はどうなんだと。
帰ってきてゆっくりとオリンピックの開会式と閉会式のビデオを見ました。意地でも商業オリンピック精神は排してきたギリシャの底力を改めて感じました。あの湖に浮かぶ真っ赤なケンタウロスの何と素晴らしいこと、空中を漂うエロス、ギリシャ3000年のパレード、確かに五十嵐さんの言う通りあんなに花火は必要ないほど美しいものばかりでした。大地、水、緑、これらから離れてはやはり何物でもないのだと改めて思いました。そして出色だったのは閉会式でのあの娘の一息で聖火が消える、あの演出。たまらない一瞬でした。ロードス島でも民族ダンスを堪能していましたので皆で和になって踊るあのステップ、つい先日見たものばかりでした。
世界の流れは今、確実に変わっていると思います。もうアメリカでなくても良いのではないでしょうか?もう巨人でなくても良いのではないでしょうか?世界の政治と経済は既得権益の取り合いで動いているというのは既に皆知ってはいるけれどそうではない未来を普通に求めても良いのではないでしょうか?
お金が有れば誰でもギリシャに行けます。お金が有れば誰でもケファロニア島と言うところにも行けます。私達の公演もお金がなくては出来ませんでした。しかしお金があるだけではこの公演は出来なかったでしょう。お金があるだけでは出来ないことを何故私達は出来たのでしょう?何故でしょう?
その答えを常に捜し、実感していくことが「生きる」ということかもしれませんね。
関係各位、全ての皆様!そして私達に機会を下さいました偶然という名の「神様」、この得がたい経験を必然にするべく、時間を使っていきたいと思います。そしてこの企画に関わって頂いた皆様に「アカルイミライ」がやってくることを切に願いまして締めたいと思います。
どうもありがとう御座いました!

神奈川県立横浜緑ヶ丘高校 演劇部顧問 高橋俊夫


実現まで、いろいろあった。また、8月から9月にかけて、受験生でもある生徒諸君にとって、大変な日程になった。しかし、ケファロニア公演は、それを押して、やる甲斐が十分あるものであった。ケファロニアは、(例えばアテネと比べても)その素晴らしさが際立つ素晴らしいところであった。私は、ギリシャも含めて、ヨーロッパの文化の真髄は、地方文化であると信じている。イギリス、フランス、イタリア様々なところを旅行してみると、都会から田舎に時間をかけて旅をしていくと、その味わいが濃くなっていく。私はそんな体験を何度かしている。大雑把な類型化をするなら、アメリカの文化がワールドスタンダードを目指すなら、ヨーロッパのものはしぶとく地方に根ざそうとしている、そんな類型化ができるように思う。先祖伝来、地方の文化に根ざして生きるというのは、ケファロニアの人々についても、当てはまっていたと思う。そんな風にして、我々の芝居、我々の訪問は迎えられたと思う。何しろ、日本語による上演である。言葉の細かの内容はわかるはずがない。しかし、芝居の内容について翌日彼らと話し合うと、そうした彼らが持っている懐深いの地方文化と照らし合わせて、彼が、今回の『サロメ』について、実に深く理解し解釈していることに驚かされた。
こんな機会を私たちに与えてくれたケファロニアの人たち、ハーン・センターのメンバー等ギリシャ側の人たちに感謝している。そして、今回の企画者である田辺氏、照明の橋本氏、音楽の亀岡氏、大根田氏、棟方氏、村松氏などルーデンスの人々、いろいろに支えてくれた日本側の人たちにも感謝している。
最後に厳しい日程にもへこたれず頑張った生徒諸君に感謝と賛辞の言葉を送りたい。

私立女子聖学院高校 演劇部顧問 筑田周一


どんな小さな出来事も、それ自体で完結することはない。それは他の出来事に何らかの影響を与える。
そんなことを聞いたことがあります。今回の「サロメ」ギリシャ公演も、それ自体で完結するのではなく、これからどのような影響を回りに及ぼして行くのだろう、そんなことを考えます。
劇団ルームルーデンスのエデュケーションプログラムへの参加も三度目となりました。千賀ゆう子さんに客演していただいた麻布ディプラッツでの「エレクトラ」、緑ヶ丘高校と合同公演となった「サロメ」ディプラッツ版、女子聖学院チャペル版、そして今回の「サロメ」ギリシャ公演。毎回プロの方々と一緒に芝居作りをしていくことで、生徒たちはかけがえのない経験を積んできました。そして、学校現場からすればおよそ想像もつかなかったギリシャ公演という機会を与えていただきました。
しかも渡航費用捻出のため、多くの方々にご支援をいただくという形をとることで、生徒たちは単にギリシャに行って帰ってくる以上の責任感を抱いて準備・公演に臨むことになりました。「自分の行動に対する責任」を自覚する上で、これは効果的でした。
そして実際にギリシャに行き、当地の劇場で上演をする。演劇というものが特別のものではなく、生活の一部に根付いている国で公演をしてみて、肌で感じたものがありました。いいものには惜しみない拍手を贈り、つまらないと判断すれば席を立つ。そのシビアな現実を前に、生徒たちは精一杯のパフォーマンスを示してくれました。
顧問としては、ただただ見守るだけの半年でした。月一回の稽古という限られた条件の中、ここまで作品の完成度を高めることができたのは、生徒たちの集中力と、それを引き出し、形にくみ上げて行った演出の田辺さんの手腕の賜物です。演奏家の亀岡さん、照明の橋本さんとが一体となって素晴らしい舞台空間を作り出して下さったことももちろん、渡航までさまざまな面でサポートして下さった実行委員会のスタッフの皆さんのご尽力にも感謝します。
そして寄付という形で、あるいはボランティアという形でご支援いただいた皆さんに心から感謝いたします。ありがとうございました。
エシュケーションプログウラムという素晴らしい場が、これからも多くの生徒に「本物」と出会い、演劇の素晴らしさに目を開かれる機会となることを願ってやみません。できれば、10年は続けてほしいなあ、などと勝手なことを希望しております。

作曲家 亀岡夏海


本年の1月、演出家の田辺さんから本公演についての企画を頂きました。前年の11月に同台本のサロメ公演に参加させていただいたばかり。てっきり打ち上げの件かな、と思ったほど間のぬけた瞬間でしたが、思いもがけない企画だったのでびっくりしたのが正直です。夏までの間に企画は二転三転としましたが、ついにGOと出ました。日程など細かな決定がされたのは7月。原作は同じにしても、今回は言葉の通じない異国の地での公演、考慮しなければならない変更点が山積みでした。
まず、台本を大幅カットしたことに伴う音楽のスマート化。プロローグ・@ナラボーと侍僮・Aサロメ登場・Bナラボーに頼む・Cヨハネ登場、ナラボー自害・Dヘロデ登場・E7つのヴェール・Fサロメ独白・エピローグとざっと構成を整理し、そして、プロローグの赤布・ヘロデ登場の雛祭りの祭壇・7つのヴェールのゴムという舞台装置が加わりました。
前半のサロメやヨハネのテーマは前年の曲を元に、編曲を。役者とのコラボが2回目ということもあり、前回から学んだ彼女達の間を感じ取り、なるべく動作との同期を試みました。最大の変更点「ヨハネが実体になった」ことにより、独特のオーラがあるヨハネ役の青山さんにヨハネのテーマがぴったりと合ったように思います。演出的に、より一層演技の動きが加わり、舞台をフル活用していました。特にヨハネにせまる3連の部分は、後半部分の動な音楽と比較して静になるよう、音楽の展開は押さえぎみにしたことで、演技における動きを際立たせてみました。
後半以降、前回の公演とはうって変わって見た目的にもサロメの心情を煽る演出になったため、音楽は全て作り直しとなりました。セリフが極端に減り、その分音楽の担いが大きくなった感があります。Dヘロデ登場には、ヘロデとして人形が据えられ、ヨハネの声を前半で担当していた役者がヘロデのセリフも兼ねたため、雰囲気自体を変更する必要がありました。究極の選択として、ピアノの蓋を開け、弦自体を弾いたり叩いたりしたりするところに落ち着きましたが、打楽器を担当していただいた田辺さんがいい具合にピアノとの連携を取っていただいたため、不自然な感じは避けられました。E7つのヴェールには大きく^サロメの独踊・_ゴムを使用した五線・`7角の星形の3つの部分があります。そして独踊には舞踏としてジプシー音楽を参考にしながら、あくまでこれまでの流れを崩さないよう西洋風にまとめてみました。ゴムを使用した五線へと展開すると共に音楽も次第に盛り上がり壊れていくさまを、ゴムを五線に見立てた演出で表現。ここの音は当日のほぼ即興です。サロメが劇中唯一演奏家の方を向き、タイミングを合わせた形となります。音域や音形や音量の変化を、五線の前でのサロメの動きに合わせて演奏しました。7角の星形でテンションは最高潮に。ここは個人的に大変筋肉を要しました。激しく弾きこみ、痙攣を起こしそうでした。
その後、サロメの独白へ。ここでは独特な色を出したかった為、敢えて役者にヴォカリーズをお願いする冒険をしました。ヨハネのセリフが地謡調にしていたためもあり、せっかくなのでここでも能の謡い方(ヤ、ハ、ヨーィ、イヤ)を基本として声を出して頂きました。こだわって、7音で。地声を所望していたので、意外と声が通り、効果はあったと思います。その後には無声音(ヨハネ)。無気味に仕上がった感があります。その後エピローグまでは無音で、サロメがヨハネの首にキスをするところをINとして、プロローグと同じDUR調性のものを据え、それが次第に音が外れ、壊れ、そして現代音楽のような無調へ、そして1場のテーマが顔を出したところで幕を閉じます。
ギリシアの会場では舞台が意外と狭かったことでてんやわんやでしたが、更に、音がこもるような舞台だったため、逆に音のバランスに心配する必要はなくなりましたので、安心して挑めました。本番直前に3場の盛り上がりを強調するという指示を頂き即興でカバー。本番では小さなハプニングなどもありましたが、みんなで乗り越えられました。観客とも溶け込み、ギリシアらしい公演になったと思います。
最後に、こういう場になると俄然自分道を突っ走る私を温かく見守って下さった役者の皆さん、引率という役目と色々雑用までこなしていただいてた先生方、いつも冷静に対処していた照明の橋本さん、何よりも誰よりも大変だった演出家の田辺さん、お疲れさまでした!更に、この素敵な企画の機会を与えてくださった皆様に感謝します!

神奈川県立横浜緑ヶ丘高校 柿澤亜友美


高校生が海外で公演をする。なんて、はじめは大きな大きな乗り越えられないような壁に見えました。でも、1つ1つを着実にクリアしていくうちに、夢が現実になっていって、ついには大成功の公演を行うことができました。驚きとか感動とか、そういうもので胸がいっぱいになりました。今回の公演に携わってくださった方たち全員にお礼が言いたいです。本当にありがとうございました。この企画で得た沢山のモノたちのなかで、これからもずーっと大切にしていきたいのは、出会えた人たちです。みんなと友達になれて本当に良かった。それから、様々なプロの方たちの中で芝居ができるというのは本当に楽しかったし勉強になりました。これから、このエデュケーションプログラムに参加する機会のある人たちには是非この素晴らしいチャンスをつかんで欲しいなぁと思います。自分で手を伸ばさなきゃ何もつかむことはできないと今回学んだので。ギリシャはホントにスゴカッタ!また絶対行きます!それから、「サロメ」という作品に出会えて本当に嬉しく思っています。きっとこれからもずっと、月を見る度にサロメを思い出します。

私立女子聖学院高校 青山のぞみ


ギリシャから帰って随分経った気がするのに、まだ今月のことなんですよね。大分のんびりしてしまいました。今回のサロメ公演、全く完璧にできたか、と聞かれると、正直頷けません。こんなこと言うと寄付してくれた人や応援してくれた人に叱られそうですが(笑)思いの丈をぶつけさせてもらうとそうです。もう一年以上この作品に触れさせてもらっているのに何時になったら作品に自分に勝てるんだー!ってかんじです。多分突き詰めていくと、きっともっと出来たなぁとギリシャのビデオを観ながら思いました。それは公演直後にも思ったことです。それでも本番に見せたものが全てであって、見せたら後はお客さんに委ねるしかない。だから一回一回が特別なんだなとつくづく想います。
委ねるってことを今回の経験で大きく学んだのですが、これは凄く楽しみだしどきどきするし恐いです。一番考えなくては行けない部分です。この場面はなんであるのか、なんでここで動くのか、委ねる以上は私達が考えなくてはいけない。ただやるんではなく納得して意味を知っていなくてはならない。当たり前と言われると恥ずかしいのですが身に染みて思いました。伝わらないならまだしも、メッセージの受け手であるお客さんを万一傷つけてしまった時、自分のしていることに納得し、それを説明できたら全然違うと思います。自分のやっていることにもっともっと責任が持てたら、劇に貪欲になれたら、と今回の経験で強く感じました。こんな経験は勿論、いろんな人に出会えたことも相当大きいです。いつも支えてもらってました。参加させていただきありがとうございました。そしてギリシャ、あなた綺麗だったよ。

神奈川県立横浜緑ヶ丘高校 中澤友佳


ギリシャは不思議なところでした。真夜中に子供が走り回っているし、開場前にお客さんが入ってきてしまうし、海がエメラルドグリーンだったし、アテネは現代と古代が入り混じっているのに違和感を感じなかったし、ギリシャ人は、身長とかそういう見た目ではなくて、なんとなくおっきいなと感じたり、全てが不思議でした。
受験があるからこの企画に参加するかどうか、とっても悩んだのですが、今、ギリシャに行けて本当によかったなと思っています。でもそれは行くことができたことだけではありません!公演が実現するまでの過程で多くの人に出会い、多くの人に手伝ってもらって、多くの人に応援してもらって、何度も企画がつぶれかけましたが、なんとか乗り切ったこと、みんなでギリシャ公演をやり遂げることができたことが何よりもうれしいです。いろいろな方面で支えてくださった製作さん、顧問の先生、プレ公演のお手伝いに来てくださった方、観に来てくださった方、寄付してくださった方、稽古に来て指導してくださった方、がんばってね、といつも声をかけて応援してくださった先生や友達、ギリシャでのことを全て面倒みていただいたラフカディオハーンセンターの五十嵐さん、そして演出家の田辺さん、本当に大勢の方に支えていただきました。本当に本当にありがとうございます。
私が演劇と真剣に関わり始めるきっかけを与えてくれたのは、このエデュケーションプログラムです。高校でノリで演劇部に入部したものの、演劇に興味をあったわけでもなく、遠い存在で、楽しければ良いかな、と。初めてプロのお芝居を観に行ったのが昨年3月のルームルーデンスさんの「盲獣」。衝撃を受けました。全く知らない世界が広がっていたのです。伝わってくる波も大きくて、自分が芝居の渦に吸い込まれてしまったのです。
今回の「サロメ」で使った「赤布」、初めて布の魔法のような演出を見たあの日に受けた衝撃を他の人にも伝えたかったです。けれど、布を扱いきることができませんでした。
『モノが動くには必ず原因がある』。ギリシャではあまりセリフが意味を成してくれないので、とても意識をしました(←日本でも意識しなくちゃダメです!)。けれど、肝心なヨハネへ向かっていくところが少しあやふやでした。
『全ては台本に書いてある』田辺さんがよくおっしゃっていることです。最近少しだけ「台本を読む」ことがわかってきたような気がするのですが、どうしてもサロメの感情がつながりません。シーンによって「サロメ→ヨハネ」の「→」が違っているような気がして、わけがわからなくなりました。ギリシャ公演の前日の夜中、田辺さんに「→」を聞くことにしましたが、台本裏事情は大変複雑でした。でも『今やろうとしている「サロメ」は純粋で単純だ』と田辺さん。それから「サロメ」について色々聞かせていただきました。
その時わかったこと、「私は台本に負けた」、「田辺さんはひろい」・・・。絶対に後悔したくない!とがんばってきたので悔しいです。でもこれからだってがんばります。がんばってサロメマスター(?)になります。いつか絶対この台本に勝ってやります!!
私は将来演劇を続けるかはわかりません。けれども何があっても演劇に関わり続けます。これから色々なジャンルのお芝居を観に行きたいですし、ギリシャ悲劇を一から読んでみたいし、寺山さんや別役さんについてもっと知りたい。どんどん世界を広くしてゆきたいです。照明の勉強もしたいなぁ。ギリシャにも絶対にまた行きたい。このメンバーでまた何かやりたいよね!!!本当に演劇に出会えてよかったです。エデュケーションプログラムに参加させていただいたことをうれしく思います。これからもお手伝いとかでもよいので参加したいなぁ。ぜひこのようなステキな企画が増えてほしいです。
一年間にも及ぶ「サロメ」がここで完結しました。けれども私の中では終わりません。

私立女子聖学院高校 赤迫沙喜


「ちょっとすごい話が来たから。」
田辺さんがニヤリとして私達にそう言ったのは、今年に入ってすぐの打ち上げの時。詳細は学校が始まってから各先生に、という事だったので、その場では「また皆で出来るのかな?」と、只私達ははしゃぐだけだった。しかしその新しい企画は、「ちょっと」所ではない、恐ろしいものだったのだ・・・!!!
「何かギリシャでねぇ、やらないかって言う話が来てるらしいだよねぇ」
学校が始まり、荒野と二人して先生を問い詰めた私に、先生が何気なく言う。そこから私達の戦いは始まったのだった―――メンバーは受験生。皆、参加に当たっては並々ならぬ苦悩をしただろう。
「大学より大事なものって、きっと有るよね!!」と、割と楽観的に考えていた私にも、現実は重く圧し掛かってきた。進路変更、親との確執、金銭問題、荒野の離脱、迫り来る役変更、稽古の時間や場所の問題等々…。結果的に緑ヶ丘から3人抜けることにはなったが、よみがえった荒野も含み、最終的に10人がギリシャ行きを決めた。
そして本格的に稽古が始まった。
新たにメンバーも入れ替わった新・サロ&サロメのコロスチームの課題。それは更なる一体感だった。話し合いに話し合いを重ね、何度も台詞合わせをした。
4人で集まっての自主練習の日、只焦るばかりの私達に、助け舟を出してくれた田辺さんの言葉。
「一人一人がサロメなんだよ。」
ああ、確かに私は今まで、サロメの「コロス」という役名に甘んじていたのかもしれない。何の為に四人でサロメを演じていたのだろうか。一人では表現しきれないことを表現するために他ならない。しかし、今までの私達は、1/4づつを出し合い、1のサロメを作ろうとしていた。そこから私達は、もう一度一つに成れたと思う。沢山の困難の乗り越え、沢山の協力を得て、今回のサロメの上演が実現に至った。
皆で公演に向かって協力した過程、沢山の方の協力、公演を通してギリシャで得たもの。全て含めて、高校演劇では経験出来ない貴重な経験であったと思う。今は只、やり遂げた充実感と少しの寂しさ、次への期待で胸がいっぱいだ。
「偶然を必然に」というのは、しおりで語られている田辺さんの言葉だ。偶然ルームルーデンスに発見され、「エレクトラ」に参加できた、女子聖演劇部。その縁で実現した、前回のサロメ、そしてギリシャ版サロメ。その「偶然」に偶然参加出来たことを、私は嬉しく思います。

神奈川県立横浜緑ヶ丘高校 緒方麻衣


上演後、ギリシャの人たちはそのままの気持ちを私たちに贈ってくれました。言葉とかそういうことは関係なくて、舞台から大事なことを伝えられて、お客さんから暖かい歓迎や笑顔が返ってきたときは本当に気持ちよかったし嬉しかったです!
今年の始めにはまだ何も知らなかったこの企画。大きな目標と大きな問題があったけど、まさかこんなに多くの人と関わり、支えてもらい、広がることになるとは想像もできませんでした。これはすごいことになったとは思ったけれど、それよりも遥かにとんでもなくすごいことでした!
稽古のなかで、一度やった作品ともう一度向き合って気づいたり、気づかせてもらったりしたことが本当に大事でした。みんなで話し合いもしました。外国で上演するということ、サロメのこと、舞台のこと、お客さんのこと、日本の文化のこと、いろいろ考えることができました。
人々、蒼い海、町、遺跡、料理、暑いけどカラッとした気候、日本とはちがう世界を見ることが出来ました。見て、そして自分も舞台を通じて見せる側になれて感じたことがたくさんあります。このメンバーで、最後までやれて本当によかったです。支えてくださった方々の応援のおかげでここまでこられました。舞台上も含め、やればできたぞ!というマンパワーを目の当たりしました。この企画に参加しなければ出会うことのなかった人や出来事に感謝でいっぱいです。本当にありがとうございました!
ギリシャの空は曇りがなく、海は中が透けて見えるほどきれいでした。世界はでっかいと思いました。この経験はずっと忘れません。

神奈川県立横浜緑ヶ丘高校 奥本聡


八月二十九日のプレ公演も成功に終り。翌日三十日はプレ公演の後片付けをやり、三十一日と渡航後のことを聞いた。その時は渡航するという実感が全く湧かなかった、どたばたと慌ただしく荷物をまため午後四時前には学校を出た。校門付近で鳴いている蝉の声にどことなく感じた懐かしさを胸にしまい。皆は荷造りや買い物で大変なようだった、それには無関心に僕は坂を下って駅までついた。家では僕にも荷造りが待っていた。
ここで話は、一気にギリシャまで飛ぶ。僕は実はギリシャが日本と違うと言う感覚がすこぶる少なかった、それは油断していたとか単に感性が鈍いとかではなく、違いは見えるしかし、そんなことは関係がなかった。考えてみれば、同じ人間が生きている所だから何処もそう変わらないのかも知れない。だが、違うものもあった、僕はそれを『サロメ』上演中に感じた。ギリシャの人に見てもらうことで、彼等は思ったことに素直に行動する という事を実感したのだ。
事前にギリシャの人は思ったことを素直に出す。ということを聞いていたが、舞台の上では一層強く感じた。
演技中に、僕は客席を見たすると、客が去っているのが見えるではないか。一人また一人と減っていく。その客の後ろ姿は『もっと面白く』と言っている様だった。他の客も視線で同じことを訴えているようだった。僕は去っていく客の背中を見て、これ以上逃すまいと集中する事ができた。今までで一番演技に集中していた。日本ではこんなことはなかったのでなぜ集中できたか不思議だった。しかし、その不思議も理解することが出来た。それは、観客がひとりひとり『もっと上手く、面白く』を伝えてくれたからであろう。そのため個人の演技だけでなく作品自体もより良いものとなったと思う。公演が終り、ギリシャの方々は良かったとこれもストレートに返してきた。この公演を通じて僕は伝えることの大切さを認識できた、伝わる強さによってリアクションの強さも変わるものだ。としみじみと思うことができた。最後にこの企画を支えてくれた人にお礼を言いたい。ありがとうございました。

神奈川県立横浜緑ヶ丘高校 棚橋俊輝


ギリシャ旅行、経験はあれどお土産が少ない(T-T) 棚橋 俊輝です。
とにかく、面白いこと、大変なこと、びっくりしたこと、うれしいこと、たくさんありました。本当にいい国です、ギリシャ。この出来事がどこかで何か別の「リアクション」を起こして、もっと新たな試みやイベントが起こることを期待しております。
ご協力してくださった皆さん、本当にありがとうございました。とってもいいことできました!!

私立女子聖学院高校 荒野咲


何とか『サロメ』を形にできれば。そんな思いが、夏休みの後半からずっと、私の頭を支配していました。この世に産みおとされて18年、最近やっとわかったのですが、実は私、自分が思っているほど体が強くありませんでした。『サロメ』でやっと、それがわかりました。しかし。女子聖学院で私の担任をしていらっしゃる大塚先生は、それをばっちり知っていました。だから、ことあるごとに、「アナタ、大丈夫なの?!もうっ!」と私に言っていらしたんでしょう。夏休みが始まる直前の直前まで、私の身を案じてくださいました。先生には「何とかなりますよ〜」といいましたが、私は自分の限界がよくわからなかったので、いつ倒れるかと、正直、『サロメ』の稽古をするのはとても怖かったです。だからといって、皆の足手まといにもなりたくなかったし、『サロメ』をこの時期に、ギリシャで演じることの価値を、自分なりに見極めたかったので、死にもの狂いで稽古をしました。冗談半分で、『サロメ』を形にできるなら、廃人になってもいいと思っていました。(皆さん、猪のような女でごめんなさい!)結果、やはり体調をくずしましたが、仲間や田辺さん、先生方、製作の方、家族のおかげで『サロメ』は形になりました。お客様から拍手もたくさんいただきました。本当に良かったです。
『サロメ』をギリシャで演じることの価値は?実は、まだわかってません。自分の中に、答えが眠っている気がするのですが…でも、いつかはちゃんと答えが出る気がします。それをゆっくり待とうと思っています。こんな私に優しくしてくれた仲間たち、『サロメ』の間ずっと面倒をみてくださった筑田先生、高橋先生ご夫妻、ギリシャへの道を整えてくれた棟方さん、村松さん、56回生の先輩たち、ルームルーデンスの皆様 、照明の橋本さん、そして私たちをギリシャまでひっぱっていった演出家の田辺さん、心から感謝しています。そして、『サロメ』ギリシャ公演を応援してくださった皆様、ほんとうにありがとうございました。そしてそして!日本でずっと私のことを心配してくれていた担任の大塚先生と家族に、心から感謝の意をささげます。
ほんとうに、どうもありがとうございました!これからもよろしくお願いします!

神奈川県立横浜緑ヶ丘高校 高木菜緒


帰りの飛行機で最後の日記を書いているとき、書き始めたら、急になんだかよく分からない気持ちでいっぱいになりました。その気持ちというのは、ギリシア公演というとてつもなく、想像もつかなかったものをついに終えてきたんだという達成感のような気持ち。それとこれからへのやる気でした。8月の後半の練習が始まったとき、私は正直あせっていました。みんなになんとか食らいつこうとあせっていました。みんなのもっと貪欲に!「サロメ」を!という気持ちに、負けるといったらおかしいけど、自分はまだ足りてないんじゃないの?と不安でした。がんばろうと思っても空回り。自分の体なのに思い通りに使えない。自分の力不足を痛いほど感じました。でもその中で私なりに「サロメ」を追及することができたと思います。自分で答えを見つけていくことはとても大切なんだと実感しました。
今回の「サロメ」では、今までの公演で一番、「サロメ」を感じる事ができました。私の感じた「サロメ」をどこまで表現できたかは分からないけど、すこしかもしれないけど、みんなで精一杯伝える事ができたと思います。
今回の公演では、今までよりさらに多くの方々にとてもお世話になりました。感謝してもしきれません。ギリシア公演ができて本当によかった。私たちを支えてくださった方たち、そしてもちろん一緒に「サロメ」をつくった、みんなに、ありがとうございました!

私立女子聖学院高校 松原桃子


ついに終わってしまいました、「サロメ」。思いがけず長い付き合いになったのも信じがたいけれど、もう本当に「サロメ」が終わってしまったなんてもっと信じられないです。まさか高校生の身でこんな貴重な体験をするとは夢にも思いませんでしたし、あんなに沢山のギリシャの方々が最後まで見て下さるとも思いませんでした。今こんなに色々体験をした自分がいる事は、ある意味奇跡に近いと思います。例えば、もしギリシャ行きを辞退していたら、エデュケーションプログラムに参加しなかったら、そして私が演劇部に、そもそも女子聖に入っていなかったら。この中のどれが起こっても、ギリシャに行って来た今の私はいなかったのです。思い返しても、自分が決めた結果に驚いてしまいます。こんな高校3年生なんてめったにいませんよね?これからは、受験生らしく、大人しく勉強の日々を送ろうと思います。失敗して「サロメ」のせいにしないように。寄付して下さった方々、応援して下さった方々、ありがとうございました。